マウスやキーボードなど、ロジクールのデバイスをカスタマイズする際に使用するのが「Logi Options+」です。ただし、使い方がよく分からず十分に活用できてない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ロジクールのトラックボール「MX Ergo S」を例に取り、Logi Options+の使い方を詳しく解説します。パソコン作業効率化の参考になれば幸いです。
Logi Options+(ロジオプションズ プラス)とは
「Logi Options+」とは、ロジクールのマウスやキーボードの設定を簡単にカスタマイズできる専用ソフトウェアです。
Logi Options+を活用すれば、ポインタの速度を変えたり、各ボタンに頻繁に利用する機能やショートカットを割り付けたりできるので、PC作業の効率化が図れます。
ダウンロードとインストール
まずは、ロジクールの公式サイトにアクセスし「Logi Options+」アプリをダウンロードしてパソコンにインストールしましょう。macOSとWindowsに対応したアプリが提供されています。
インストールが完了したらLogi Options+を起動させ、上のメニューにある「+デバイスの追加」から設定をするデバイスを指定してペアリングしてください。今回は先日購入した新型のMX Ergo Sを例に手順を解説します。
使い方
ペアリングが完了するとLogi Options+の画面上にMX Ergo Sの画像が表示されます。画像をクリックして設定を開始しましょう。
MX Ergo Sの設定手順
ポイントとスクロール
まずはポインタ速度とスクロールホイールの速度、加えて水平スクロールの設定をおこないます。
ポインタ速度
「ポインタ速度」をクリックすると右側にスライドバーがあらわれます。スライドバーのツマミをプレス(押したまま)し左右にドラッグして使いやすいと感じる速度に合わせてください。
- 数字が大きい程:ボールの回転量に対してポインタの移動距離が長くなる
- 数字が小さい程:ボールの回転量に対してポインタの移動距離が短くなる
ツマミをドラッグするとリアルタイムでポインタの移動速度が変化するため、動き具合をすぐに確認することが可能です。
スクロールホイール速度
続いてスクロールホイール速度の設定に移ります。表示される数字と画面の移動距離との関係は下記のとおりです。
- 数字が大きい:スクロールホイールの回転量に対して画面上下の移動距離が大きい
- 数字が小さい:スクロールホイールの回転量に対して画面上下の移動距離が少ない
縦長のウェブサイトやスプレットシートを確認する機会が多い方は、大きめの値に設定すると少し回転させただけで画面を上下に大きく動かせるので便利です。
スクロール方向を「自然」か「標準」に切り替えることで、スクロールホイールを回す方向と画面が上下に移動する方向の関係が入れ替わります。
- 自然:スクロールホイールを手前に回すと画面が下に移動
- 標準:スクロールホイールを手前に回すと画面が上に移動
水平スクロール
水平スクロール機能のオン・オフを設定します。水平スクロール機能は横に長いスプレットシートを扱う時などに便利です。また、動画編集ソフトを利用する場合は、タイムラインを左右に動かす操作にも使えます。
- オン:水平スクロールボタンを押しながらスクロールホイールを回すと水平方向に移動
- オフ:水平方向の移動なし(縦方向のスクロールのみ)
ボタン
次にボタンの設定です。設定できるボタンは以下の6つです。6つのボタンによく利用する機能やショートカットを割り当てることで、MX Ergo Sを自分が使いやすいようにカスタマイズできます。
- ミドルボタン
- 左ティルト(スクロール)
- 右ティルト(スクロール)
- 進む
- 戻る
- ボタン速度を変更
画像の各ボタンをクリックすると右側にアクションを設定する画面があらわれます。ボタンによって表示される内容が多少異なりますが、大きく5つのカテゴリーに分類されています。
- 推奨:ボタンに推奨されるアクション
- AIアクション:ChatGPTの起動など
- SmartActions:作成したSmartActions(マクロ機能)の割り当て
- その他アクション:フォルダーを開くやウインドウの最大化など
「SmartActions」については下の記事で使い方を解説していますので、興味のある方はチェックしてみてください。M575を例に解説していますが、MX Ergo Sでも基本は同じです。
アプリ固有の設定も可能
各ボタンに割り振れる機能やショートカットは1種類だけではありません。利用するアプリに応じて内容が変えられるのが非常に便利なポイントです。
例えば、Chromeブラウザがアクティブのときは「進む・戻る」ボタンが「コピー&ペースト」機能に変わるよう設定することで、頻繁に利用する操作が右手人差し指で完結できます。
今までだとコピーのときはキーボードで「⌘+C」のショートカット、ペーストする際はPasteアプリを起動させるために「Shift+⌘+V」のショートカットを押す必要があったので、操作がかなりシンプルになりました。
SmartActions
SmartActionsは複数のアクションを1ボタンで実行できるマクロ機能です。SmartActionsを活用すれば、繰り返し実行するタスクが自動化できるため、パソコン作業の効率化が図れます。
私はウェブライティングで使用する複数のサイトを開き、モニター上に配置するSmartActionsを作成しています。毎朝、仕事を始める際におこなっている定型的な作業が、マウスの1クリックで完了するので、非常に便利です。
SmartActionsについては以下の記事で詳しく解説しているので、興味のある方はチェックしてみてください。
まとめ
パソコンで動画を鑑賞したりネットサーフィンを楽しんだりするだけなら、ボタンのカスタマイズ機能はまず使いません。スクロールホイールとブラウザの進む戻るボタンがあれば十分だと思います。
ただし、仕事やクリエイティブな作業でショートカットを多用したり複数のアプリを立ち上げたりするのであれば、Logi Options+のカスタマイズ機能は作業の効率化の大きな助けになるでしょう。
本記事ではトラックボール「MX Ergo S」を例にLogi Options+の使い方を解説しましたが、対応しているロジクール商品ならキーボードやマウスでも同様にカスタマイズがおこなえます。
本記事も参考に、所有しているロジクールのデバイスを、自分がより便利に使えるようカスタマイズしてみてください。