2025年9月に「macOS Tahoe」が公開されました。macOS Tahoeといえば「Liquid Glass」を採用した新しいデザインが話題ですが、機能面でもいくつかのアップデートが実施されています。
本記事では、macOS Tahoeの新機能6つを、初心者の方にもわかりやすく解説しています。気になる機能があれば、ぜひ試してみてください。
対応デバイス

本題に入る前に、macOS Tahoeが使える機種を確認しておきましょう。「MacBook」シリーズについては、一部のProモデルを除き、基本的にAppleシリコン(M1以降)を搭載したモデルが対象となっています。
「iMac」と「Mac mini」については、それぞれ2020年以降のモデルが、「Mac Studio」は2022年以降、そして「Mac Pro」は、2019年以降のモデルが対象となっています。
なお、本記事は、M4 MacBook Air 15インチモデルをベースに執筆しました。
「macOS Tahoe」の新機能6選
(1)デザインの進化

macOS Tahoeで導入された「Liquid Glass」は、ガラスのように透き通った質感が特徴です。「システム設定」から「外観」へ進むと「アイコンとウィジェットのスタイル」の項目があり、「デフォルト」「ダーク」「クリア」「色合い調整」の4つのスタイルから選択できます。
Liguid Glassのイメージにもっとも近いのは「クリア」ではないでしょうか。ミニマルでスタイリッシュな見た目を好む方におすすめのスタイルです。個人的にはデフォルトが一番見やすいのですが、好みや気分に合わせて設定を変えてみるのも楽しいと思います。

「システム設定」の「メニューバー」項目にある「メニューバーの背景を表示」のボタンのオン・オフすることで、メニューバーの背景を透明にしたり表示したりすることが可能です。透明にすると壁紙の画像が透けて見えるため、画面がより広く感じられます。
(2)フォルダのカスタマイズ

macOS Tahoeでは、フォルダをより特徴的な外観に変更できるようになりました。これまでは、フォルダにカラータグを付けるくらいしかできませんでしたが、macOS Tahoeでは、フォルダ全体の色が変えられます。

さらに、記号や絵文字も追加できるようになったため、とても見やすくなりました。フォルダのカラーを変更し、記号を追加することで、保存してあるデータの種類が視覚的に把握できます。
(3)電話機能

macOS Tahoeから、新たに「電話アプリ」が追加されました。iPhoneとの連携が前提になりますが、以前のようにFaceTimeアプリを経由する必要がなく、iPhoneの電話アプリと同じような感覚で、着信応答や発信ができます。
iPhoneが近くにあり、同じWi-Fiネットワークに接続かつ、同じApple IDでサインインしていれば自動的に連携されるため、Mac側での特別な設定は不要です。

ただし、iPhone側は、「設定」→「アプリ」→「電話」へと進み→「ほかのデバイスでの通話を許可」をオンにしておく必要があります。

不在着信や留守番電話の確認に加えて、フィルタリングの管理も可能です。最近、海外からも含めて知らない番号からの着信が増えたので、不明な発信者からの着信については「通話の理由を尋ねる」ように設定しています。
電話アプリの追加により、MacとiPhoneの一体感がさらに高まりました。
(4)Spotlight機能の強化

「Spotlight」といえば、これまではMacの中を検索するためのツール、という印象が強かったと思いますが、機能が大きく進化しました。macOS Tahoeでは、検索窓の右側に「アプリケーション」「ファイル」「アクション」「クリップボード」のボタンが新しく追加されています。

例えば、「アプリケーション」を選ぶと、インストールされているアプリの一覧が表示できます。SpotlightからLaunchpadを起動している形です。

「アクション」では、直接メッセージを送ったり、メモを作成したりできます。ちょっとしたやり取りなら、Macのメッセージアプリを立ち上げたりiPhoneを取り出したりする面倒がありません。

「クリップボード」には、最近コピーした内容の履歴が一覧で表示されます。直前にコピーした複数のテキストを、別の場所に貼り付けたいときなどに便利です。
Spotlightは単なる検索ツールから、さまざまな操作が実行できる、便利なハブ機能に進化したと言えます。
(Spotlightはメニューバー右上の虫眼鏡マークをクリックするか、キーボードの「Command」と「スペース」を同時に押すと起動できます)
(5)Apple Intelligenceの進化

次にご紹介するのは、Apple Intelligenceの進化です。Appleの公式サイトでは、メッセージや通話の「ライブ翻訳機能」が新たに使えるようになったと紹介されています。

試しに、妻のiPhoneからサンプルの英文をメッセージで送ってもらいましたが、上の画像のように、自動的に日本語に翻訳されました。

自動翻訳を有効にするには、相手のアイコンをクリックして「詳細情報」を開き、「自動的に翻訳」のところで、言語を指定しておく必要があります。
(6)その他

macOS Tahoeの新機能として、アクセシビリティ機能についても紹介されています。例えば、MacBook内臓のWebカメラと「拡大鏡」アプリを使って、ホワイトボードなど周囲にあるものを撮影すれば、読みやすく拡大することが可能です。
内蔵Webカメラの代わりに、USBカメラやiPhoneを有線で接続してもよいようです。

さらに、テキストに変換して読み上げたり、文字色や背景色を変更したりもできるなど、多くの方にとって、Macがより身近なものになるような設計が進んでいます。

そのほか、iPhoneでおなじみの「ジャーナル」アプリが、Macにも追加されました。テキストだけでなく、写真やビデオで気軽にライフログが残せます。iCloud経由で自動的に同期されるので、外出先ではiPhone、自宅ではMacといった使い分けもスムーズです。
最後に

以上、macOS Tahoeの新機能6選をご紹介しました。
- デザインの進化
- フォルダのカスタマイズ性向上
- 電話アプリの追加
- Spotlight機能の強化
- AppleIntelligenceの進化
- その他の変更点
「Liquid Glass」の美しいデザインも魅力ですが、フォルダやSpotlightなど、細かな部分の使い勝手も確実に向上しています。macOS Tahoeにアップデートされた方はもちろん、アップデートを迷っている方の参考になれば幸いです。




